愛してると言ってくれ

記憶の最も遠いところからも見つけ出すことが出来、あまりにも長い間密着していた為にその始まりも思い出せない、だからこそ互いの存在感さえほとんど感じられない位一つになり、誰も引き離すことが出来ないと思われる純粋な幼いカップルと、互いの押さえつけられた人生を見つめる暇も、追い回されるような青春を思いっきり抱きしめる余裕もなく、相手への思いやりよりは自分の心の慰安を求めようと互いの身を抱く老練カップルとが出会った。 彼らは果して何事もなく互いの相手だけを見詰め続けることができるだろうか？4人の前にむき出しになった欲望と誘惑。 その行き違う渦の中で老練カップルは純粋な愛の意味を、純粋なカップルは情熱的な愛の意味を同時に悟って行く。 金持ちの夫人ピルサンにとって仏影寺に寄居したビョンス(キム・レウォン)は息子みたいな存在だ。 幼い頃からビョンスはピルサンの娘ヨンチェ(ユン・ソイ)と兄妹のように、友達のように過ごす。 ヨンチェに友達以上の感情を抱くが、ヨンチェにとっては親しい友達に過ぎない。二人は大学に進学しながらソウルで暮らすようになり、卒業後同じ映画社に就職する。 イナ(ヨム・ジョンア)は幼い頃からアメリカで留学生活をおくったが、そこではいつもマイノリティーであるしかない現実に限界を感じ韓国に戻って映画社を運営する。 映画市場で生き残るために熾烈に生きて行く中、ビョンスとの偶然の出会いを果す。 対面以来新入社員として入社した彼を見詰める自分の姿に普段とは違う感情をおぼえる。 イナと恋人の間柄であるヒス(キム・ソンス)は旅行から帰って来てイナのキャスティング現場に同行し、イナとビョンスがキャスティングに熱中する間、ささいな事件でヨンチェと知り合うようになるのだが...。